イシュトバーン君の第3回ハンガリー料理は鶏レバーを使ったレシピです。
ハンガリーでレバー?と思われるかも知れませんが、実はハンガリーといえばガチョウのレバー、フォアグラで有名なのです。日本に輸入されているガチョウのフォアグラの60%がハンガリー産とか。
それはともかく、イシュトバーン君による鶏レバー料理のコツも教えてもらいましたので、どうぞご覧くださいね。
では、ここからハンガリーの由美さんのレポートです。
【イシュトバーン君のハンガリアンキッチン】
第3回・鶏レバーのベーコン巻き(Baconbe csavart csirkemáj)サラダとマッシュポテト添え
第3回・鶏レバーのベーコン巻き(Baconbe csavart csirkemáj)サラダとマッシュポテト添え

<べーコン巻き>
*鶏レバー・・・12個分になる量(600gくらい)
*ベーコン・・・12枚
*乾燥マジョラム・・・大さじ1~
*塩、コショウ・・・適宜
*爪楊枝・・・12本
<サラダ>
*レタス類・・・お好みのもの3種類ほど
*ビーツ・・・小1個
*プチトマト・・・適宜
*ヤギのチーズ、モッツァレラなど・・・お好みのもの・適宜
*バルサミコ酢、オリーヴオイル・・・適宜
<マッシュポテト>
*ジャガイモ・・・500gくらい
*バター・・・50gくらい
*牛乳・・・80ccくらい
*塩・・・適宜
みなさま、こんにちは。
通常は仕事帰りにうちへ来て夕食を作ってくれているイシュトヴァーン先生ですが、ご都合により、本日はめずらしく休日の、しかもまだ午前中でございます!
気持ちの良い秋晴れの下、ランチを作ってもらえるというのも嬉しいものですねぇ~♪
料理教室のためとはいえ結局は私がいただくわけですから、なんだかお抱えシェフがいるみたいで、みなさまに申し訳ないような、でもちょっと、、、いや、大いに自慢してしまいたくなるようなこの状況。。。
フフフっ♪
今回のメニューはいくつかある候補の中から、私が選んでお願いしました。
食べものの好き嫌いナシな私にとって、日本での生活の中、唯一ダメだったのが実は”レバー”。
誰にすすめられようと、どれだけ工夫して臭みを抜いたと言われようと、どーーしても受け付けなかったものです。
それがハンガリー生活始まって以来、レバーだいすっっっきっ。
もうレバーってエライね~~~って、背景に大輪のバラをぼかして記念撮影してもいいくらい、好き。
臭み抜きをしたことなどなく、いつも市場で買ったレバーは(いちおう)水洗いはするものの、脂の筋、血合いの部分などを申し訳程度に取り除くだけの処理。
塩だけ振ってフライパンでソテーしただけのものが、やめられないとまらないおいしさなんですよ。
さてさて、そんなおいしいハンガリーの鶏レバーを、本日はベーコンで巻きます。
先生から頂いたレシピは直訳すると、
『ベーコンにねじ込んだ鶏レバー』
そう名付けられているわりには、やさし~く丁寧に巻いてゆきますから、出来上がりをお楽しみに♪
またお気づきのとおり、本日の付け合わせにもジャガイモ。
ジャガイモはこれで料理教室皆勤賞ですね。
先生が「どーしてもどーーしても、欠かせないっ!!」って。
私もそーーーーおもいますっ。
≪作り方≫

まずはレバーの処理をします。
ベーコン巻一個につき、一羽分のレバーを使いますので、その状態で手に入れることができるようなら、下準備は脂の筋と気になる血合い部分を取り除く程度で済ませて下さい。
小さく切り分けずに、原形のまま、です。
もし二等分、もしくは一口サイズに切り分けたものしか手に入らない場合は、2枚ほどを一巻き分に使います。

処理を終えたレバーにコショウを振り、マジョラムをよく和えます。
前回に続き、ここでもまたマジョラム。
もし他の香草を使うとしたら?という私の質問に、
「・・・・・・・・・・マジョラム。」というのが先生の返答。
「ボクの中では、マジョラム以外考えられない」んだそうです。
ということなので、やはりここでもマジョラムです。
そして、先生からの”絶対にダメっ!!”注意事項:
その1> 力強く混ぜちゃダメっ!(繊維が崩れちゃうから)
その2> ここで塩を加えちゃダメっ!(身が固くなっちゃうから、塩の出番はまだまだです)
やさしく、且つ丁寧にマジョラムを馴染ませ、他の準備をしている間、このまま寝かせておきます。

マッシュポテトを作ります。
皮をむいて一口サイズに切ってから、やわらかく茹でます。
水気を切り、そのまま鍋の中でジャガイモをよく潰し、バター、牛乳、塩を加えます。
もう一度火にかけ直して、手早くよーーーーく混ぜながら水気を飛ばすようにすると、ふんわりとクリーミーなマッシュポテトになります。
今日の私の気分に合わせて、食感の残る仕上がりにしてもらいましたが、よりペースト状がお好みな場合は、ハンドミキサーなどお使い下さい。

サラダを作ります。
ビーツは生のまま、皮をむいたあとに細長くおろします。
今日は手が赤くなるのも覚悟、、、いや、こういったことはむしろ楽しみながら、おろしたものの水気をキュッとしぼりましょう~♪

紫色のポロシャツが似合いますね~♪とほめたら、赤くなってました。

本日先生がお選びになった野菜は、フランス語での”マーシュ”、”トレビス”、あとはサニーレタスです。
このマーシュは、クセのないやわらかい葉っぱ。
トレビスはその反対に、パリっとした食感。
手に入るサラダ用の野菜から、お好みで彩りよくお選び下さい。
プチトマトは二等分に、チーズは小さく切ってから他の野菜に加えて、バルサミコ酢、オリーブオイルで和えます。
ハンガリーらしくヤギのチーズを使った場合、全体はさっぱりとしてほどよい塩気になるはずです。
マイルドなモッツァレラなどを使われた場合は、少し塩気を足されたほうが良いかもしれません。
お好みで、レモンのしぼり汁を加えてもおいしいですね。

レバーを焼く準備をしましょう。
レバーを置くプレートなどにはオリーブオイルを塗っておきます。
オーブンは170度~180度の間くらいに温めておきます。
左右に開いたような形のレバーを閉じて、二枚重ねのようにし、ベーコンで巻きます。

巻き終わりを爪楊枝で止めます。
(撮影には6人分作っています)

オーブンへ入れてから15分ほどしたら、上下を返して、裏表がよく焼けるようにします。
20分ほどで様子を見て下さい。 中がこのくらいの状態が好ましいです。

はい、ここでやっと塩の登場です!
焼き上がる直前、または、焼きあがってすぐに軽く塩をふります。
こうすることによって、レバーの身が固く縮まりすぎず、ほど良い状態で仕上がるというのが、イシュトバーン先生のアイデア。
本日の超ポイントです!
実家ではあらかじめ塩を振られるそうで、焼き上がりをチェックしながら「ボクのほうがよく出来た♪」と。
そうか、すでに母の味を超えたか、イシュよ。
それにしても、嬉しそう。

10)
サラダもポテトも、たっぷりと盛り付けて召し上がって下さい!
本日も大満足な一品です♪
*おしまい*
ところで、ビーツをおろし金で細切りにしているのにお気づきでしょうか?
なんでも、包丁で切るのと違って切り口がギザギザになるので、ドレッシングなどの味が絡みやすいとか。
ニンジンのサラダも同じようにおろし金で細切りにすると良いそうですよ。このサラダもビーツが無ければ、ニンジンでも良いかもしれませんね。
ミタ
ここで由美さんから補足説明
「天板に残った焼き汁がもったいないから、それをパンに付けて食べてもいいし、私は茹でたジャガイモとパセリ、グリンピースをそこへのせて、翌日に温め直して付け合わせにしたよ。
水分でちょっと伸ばしてソースにしてから、お好みでベーコン巻にかけても良いと思うけどね。」
ソースにするのは美味しそうですね♪


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「名前を短くされるのは好まない」と言っていたイシュトバーン君ですが、すでにイシュと縮められていますね。やっぱり長いわ~、イシュトバーンって。