Quantcast
Viewing latest article 5
Browse Latest Browse All 6

ハンガリー料理レシピ【第4回】クリスマス特別企画 バヤ地方の魚スープとスパイスケーキ

Image may be NSFW.
Clik here to view.
101224-1.jpg

こんにちは。東京は快晴のクリスマスイブです。
さて、クリスマス特別企画としてハンガリーからイシュトバーンくんレシピが届きました。
由美さんも書いていますが、内陸の国で海の無いハンガリーでは魚は海水魚ではなく淡水魚を食べます。今回はハンガリー名物の淡水魚のお料理です。
日本では淡水魚は手に入りにくいので、海水魚で代用するといいと思いますが、代用の魚の種類については最後に追加として記載しますね。
それでは、ここからが由美さんのレポートです。


【イシュトバーン君のハンガリアンキッチン】
第4回・Bajai Halászlé(バヤイ・ハラースレー)バヤ地方の魚スープ

Image may be NSFW.
Clik here to view.
101224-2.jpg
■ 材料7~8人分(おいしいダシが出るから、是非この量でお試しを!byイシュ)
*鯉、または煮込みに合ったお好みの魚(切り身)・・・2㎏(注:前日から塩で〆ます)
*玉ねぎ・・・大2コ(摩り下ろす)
*にんにく・・・2片(潰す)
*パプリカ粉・・・大さじ山盛り3
*トマトペースト・・・大さじ2
*水・・・2~2.5リットルくらい
*塩・・・(魚の下ごしらえ)大さじ3
*黒コショウ(粉)・・・適宜
みなさま、こんばんは。
 
今年初めの通信で申し上げた通りに、年明け後一瞬にしてクリスマスへ突入です。
 
ね、ウソじゃなかったでしょ?
目をつぶっても・・・
 
ほら、
 
春はどこ? 夏ってなあに?
 
・・・記憶の中に季節の風景が見当たらないじゃないですか。(え?そんなのミタさんと私だけ?)
 
さて、今宵はクリスマスの魚スープ、“ハラースレー”。
キリスト教国であるハンガリーですから、24日から26日にかけていただく料理に決めごとがあるようですが、それに則っての魚料理の中で、このハラースレーを習慣にしいてるというご家庭は多いようです。
普段は地方料理としても親しまれ、日本における味噌汁の味が北から南へさまざまなように、ハンガリーのハラースレーも、またしかり。
海の無いこの国では、淡水魚、いわゆる川魚が一般的な食材です。
香味野菜・香辛料に加え、数種類の魚が身までスープの一部と化すほどの濃厚ダシをとり、その濃さこそが「本物」といってこだわる人もいます。
あるハラースレーは、下ごしらえに半日・納得のゆく味付けになるまでに半日、作るその人は、まさにスープと“格闘”していたこと間違えナシ。
また、日ごろ仲の良い知人たちが、作り始めた途端にレシピの解釈について激しい口論となり、なんとそれが翌日まで尾を引いたという「ハラースレーに関しては一歩も譲れないからねっっ!」の熱い熱い格闘系を目の当たりにしてきた私でございます。
100人いたら100通りの“本物”が存在する、それがハラースレー。
唯一「真っ赤な仕上がり」というのが共通点、だと思います。
 
そんな中、信じられないほどのあっさり加減で仕上げられるのが、イシュトヴァーン先生の故郷・バヤ地方のスタイル。
あっさりではあるのですが、お母さんから受け継いでいる彼のレシピには”魚スープの素が必須”とあり、実は他の人が作る場合でもけっこう仕上げに“ひと味”加えることが多いのです。
しかし私にはそれがどうしても“必要な味”とは思えないので、素材から引き出されたままの仕上がりで十分と、今回も材料から魚スープの素は省きましたが、好まれる方はもちろんお使い下さい。その場合は、塩を半分量に減らし残りをスープの素で補うので、一晩寝かせる時に塩と混ぜて切り身にすり込みます。
 
出来上がった今回の”バヤ地方のハラースレー”
 
「シンプルとは、まさにこのことね・・・」 
 
と、“雪景色を前にしての感嘆の呟きがピタリとくる味”だと思ったのは私の食後の感想で、先生としてはそれだけでは物足りないらしく、シンプルながらも旨味がギュっ!ギュギュギューーーーっっ!!と濃縮されているところにこだわりたいと強調されておりましたので、“呟きつつも、手は密かにガッツポーズ”くらいがちょうどよいのではないでしょうか。
静かなる闘志を秘めた(?)、そんな完成形を目指して、どうぞ大勢で集う鍋ならぬスープをお楽しみ下さい♪
≪作り方≫
Image may be NSFW.
Clik here to view.
101224-3.jpg
1)
前日から、塩をまぶして冷蔵庫に寝かせておいた切り身を、さらに2~3㎝ほどの厚みに切り分けますが、これは小骨の多いフィレの場合。
小骨が無く食べ易い部位ならば、ほど良い大きさの切り身のままお使い下さい。

Image may be NSFW.
Clik here to view.
101224-4.jpg
2)
深めの鍋に分量の水・にんにく・”摩り下ろした”玉ねぎを加えて火にかけ、(注:摩り下ろす時には存分に泣いて下さい。それも”味”のうち。先生も泣いておられましたから(笑)。泣いた分だけ美味しくなります、たぶん。)
沸騰し始めたら、切り身を入れます。
   
今日のポイント:その1≫ 
「切り身を入れたら、絶対にかき混ぜてはい・け・ま・せーーん! ぜーーーったいにダメだからねっっ!!」
 
・・・あくまで静かに、弱火~中火でコトコトと再沸騰を待ちます。

Image may be NSFW.
Clik here to view.
101224-5.jpg
3)
再沸騰を始めたらパプリカ粉を加えます。この時点から20~25分後くらいに完成予定。
パプリカ粉を入れたあと5分後くらいにトマトペーストも加えます。
あとはひたすら待つのみ。
  
今日のポイント:その2≫
「ここでも手を出しちゃダメっ!!! アクも取らなくて大丈夫っ!!!
最後まで全体をかき混ぜてはいけません。 黒コショウで調味して、それが固まらない程度に表面をなでるにとどめるだけっ」

Image may be NSFW.
Clik here to view.
101224-6.jpg
4)
はい、完成~♪ もう出来上がりです。
 
材料だけでなく、作り方も簡単!
塩で〆るために、鯉特有の臭みも抜けていますので、鯉が手に入らなくても、お住まいの地域で手に入り易い魚で是非お試し下さい。
2~3種類選んで使うこともおススメです。

Mézeskalács torta(ミーゼシュカラーチュ・トルタ)スパイスケーキ

Image may be NSFW.
Clik here to view.
101224-7.jpg
■ 材料(22㎝ケーキ丸型)
*バター・・・80g
*ビターチョコレート・・・100g(生地用・溶けやすいように摩り下ろすか、細かくしておく)
            ・・・200g(仕上げ用)
*アーモンドスライス・・・200g
*乾燥プルーン(種抜き)・・・100g
*乾燥あんず(種抜き)・・・8~12個
*卵・・・6コ
*粉砂糖・・・110g(このうちお好みでバニラ砂糖10gか、バニラエッセンス少々)
*塩・・・ひとつまみ
*シナモン、クローブ、ジンジャーなどのミックススパイス・・・小さじ2~
*薄力粉・・・100g
*あんずのジャム・・・大さじ3~
*ケーキ用生クリーム・・・80cc~
♪やった~~ケーキだ~~っっ♪と、久々のお菓子登場に喜ばれる声も多いのではないでしょうか。
イシュトヴァーン先生も大の甘いモノ好きでいらっしゃいますから、もしかしてこの時を彼が一番待っていたかもしれませんね(笑)。
  
スパイスケーキといっても、乾燥果物とチョコたっぷりのレシピ。
これまた簡単に作れます!
≪作り方≫
Image may be NSFW.
Clik here to view.
101224-8.jpg
1)
湯煎にかけて溶かしたバターに、摩り下ろした生地用のチョコレートを加えてよく混ぜ、アーモンドスライスも加える。

Image may be NSFW.
Clik here to view.
101224-9.jpg
2)
卵黄とバニラ砂糖、ミックススパイスをミキサーか泡だて器でよく混ぜ(少し泡立つくらいに)、1)の中へ加える。

Image may be NSFW.
Clik here to view.
101224-10.jpg
3)
粉砂糖とともに固く混ぜた卵白を加え、混ざり終わるころにふるっておいた薄力粉、大き目に刻んだ乾燥プルーンと共にざっくり混ぜた後、

Image may be NSFW.
Clik here to view.
101224-11.jpg
オーブンシートを敷いた型に流し、焼く。
160℃・25分~30分くらい。

Image may be NSFW.
Clik here to view.
101224-12.jpg
4)
粗熱をとった後、生地を2枚に切り分け、切ったうちの1枚にあんずジャムを塗って、もう1枚をかさねて挟む。

Image may be NSFW.
Clik here to view.
101224-13.jpg
5)
ケーキを切り分けたい人数分の乾燥あんずを飾る。
湯煎にかけて溶かしたチョコレートに生クリームを加えてのばしたもので、あんずの上からケーキの表面をコーティングする。
 
これで出来上がり♪♪♪

Image may be NSFW.
Clik here to view.
101224-14.jpg
やっとここでイシュトヴァーン先生の一枚!
「え?ユミ、思い出しちゃったの? やはり、、、今日も撮るの?」
と、実は恥ずかしがっている(らしい)先生であります。
 
  * “祝福されたクリスマスを” イシュトヴァーンより *

 
 
*おしまい*

さて、ハラースレーで使うのはハンガリーでは、鯉、あるいはナマズが一般的なのですが、日本ではなかなか手に入らないと思います。
そこで、代わりになる魚は何かと、由美さんと協議しました。
タラ、サバ、と名前が挙がりましたが、最終的には「ブリ」となりました。
けれども、どんな魚を使ってもパプリカが素晴らしいマジックを見せてくれるそうですので、それぞれの地方で手に入りやすい魚でお試しくださいとのことでした。
また、スパイスケーキのスパイスミックスには以前fukuyaで販売していた「マリアンヌさんのスパイスミックス」がピッタリ、とのことでしたが、残念ながら今は完売で再販の予定はありません。
ちょっとマリアンヌさんのスパイスミックスとは異なりますが、ヒルデさんのジンジャーブレッドクッキーの配合が参考になると思います。
ヒルデのノルウェー風ジンジャーブレッドクッキー
それでは、皆様メリークリスマス!!
ミタ
Image may be NSFW.
Clik here to view.
にほんブログ村 雑貨ブログ 北欧雑貨へ
..Image may be NSFW.
Clik here to view.
banner_03.gif

↑クリックで応援してください。
ケーキ型にオーブンシートを敷く方法に驚きました。私が出合った中で一番ラフと思っていた、アイルランド人でさえ型に合わせて丸く(正確には16角形に)切っていましたよ。
その16角形の作り方ですが・・・うーん図がないと説明しづらいのでいずれそのうちに。

Viewing latest article 5
Browse Latest Browse All 6

Trending Articles